Last Update:00/11/05
高知県の生涯教育に関するコーディネート会社
「FUSE」

『龍馬発掘大作戦』応募用紙
ヤングベンチャー・ビジネスプラン・コンテスト事務局 御中

事業名称            高知県の生涯教育に関するコーディネート会社「FUSE」
事業概要            〔100字程度で簡潔に     記入してください〕 1職業観に関する意識啓発事業。2高知県の文化教育教材の作成。職業観を形成するために職業紹介HP作成とインターンのコーディネートを行なう。また進学のための勉強ではなく、高知の歴史の中で育まれた先人の知恵を学び、高知の良さを確認する文化的・地域的アイデンティティーについて学べる文化教育教材を作成する。
応募の動機            〔100字程度で簡潔に   記入してください〕 高知県は少子高齢化をむかえ、産業界も低成長を続けている。これは県外への就職や就職のミスマッチなどが原因の1つになっているように思われる。そこで、高知で働くということを学生時代から考え、モチベーションの高い職業観、また地域で活躍する人材の育成にもっと力を入れねばということを考えた

ビジネスプラン(事業計画書)

1 事業計画の名称〔参加申込書の「事業名称」をそのまま記入してください〕
高知県の生涯教育に関するコーディネート会社「FUSE」(ヒューズ)

2 事業計画の内容〔参加申込書の「事業概要」を詳細に記入してください〕
 業務は、1職業観に関する意識啓発事業。2高知県の文化教育教材の作成。
 具体的には、職業紹介HP作成。インターンのコーディネート。ネットに対応した文化教育教材ソフトです。

 今教育現場では、学校の勉強に対して疑問を持った学生による不登校や勉強時間の低下が言われています。このことの原因の1つは、学校が進学することに重点を置いた教育を行っているからではないでしょうか?我々はこの事業によって「働くとは?」「人生とは?」というような今まで教育現場で教えることが難しかった事柄についての教育プランを作ることを目的としています。

 職業観に関してはインターンを活用し、社会の第一線で働いている人との交流をコーディネートします。学校というある意味社会から隔離された勉強の場では、想像だけでしか職業観を作り出すことができません。このことは現在の就職活動で、企業ブランドなどを重視し就職した結果、ミスマッチを引き起こして2・3年で辞めてしまうというという不幸な例を生み出しています。こういったことを無くすためにはやはり、自分のやりたいことに対してのイメージを早い段階で確立させていくこと、またイメージと現実社会とのギャップを埋める作業が必要であると思います。

 インターンシップに参加することによって仕事に携わっている人のご意見などを聞きながら、自分の職業観を作っていくことができると思います。また伊野町の紙。土佐山田町の打ち刃物など歴史と伝統を持った産業へのインターンにも力を入れ、高知の良さを見直し、後継者不足への対応への布石になればと思います。

 何よりこの学生の体験をホームページ上で公開し、業種ごとに分類して、後輩や他の学生も見られるようにコンテンツを作成します。このことにより高知県の産業を知ってもらい、職場に関する選択肢を増やす機会を作り出します。また企業の学生受け入れに関する負担に対してもアドバイスします。

 一方、文化教育という面で、高知が輩出した人材を教材にし、高知独自の学校教育のあり方を考えます。今までの日本史は、年号と事件を暗記することを重視してきました。しかしそうではなく、我々の郷土文化教育は人物に焦点を当て、なぜそういった事件が起こったのか?またそこから広げて色々なことを学べるような教材をご提案します。

 例えば今までは、坂本龍馬といえば教科書では薩長同盟でしか現れません。しかし、我々は「龍馬がなぜ脱藩したのだろうか?」ということを投げかけ、龍馬の思考経路。当時の人の人生観。その時代背景(高知・日本・世界)。広げてその当時の交通手段や当時の日本地図も。または「なぜ龍馬が長崎で海援隊を作ったのか?」ということで、株式会社という概念がどういう形で日本に伝わったのか?また株式会社とはどういうものなのかという経済学などなど・・・。興味によって色々と学べるようにした教材です。具体的には文章にリンクを張って詳しい内容に飛べるようにします。

 このように1つのテーマから色々なことに派生しながら学んでいく教材を作り、より学生が興味を持ちやすい形をご提案します。また高知の文化に触れ、高知で生きることや、地域に根ざしたアイデンティティー作りのきっかけを生み出します。そして自分の人生というものをしっかりと考え、社会のために貢献できる人材作りのお手伝いをします。

 目標を失ってしまった日本経済が、次の目標としなければならないのは心の豊かさだと思います。その豊かさは、1人1人が「自分は何者で、何を成すのか」を考えることから始まると思います。今後地域社会での生き方が見直されてくることと思います。

3 事業計画が必要とされる社会的背景を説明してください。(顧客のメリット)
 社会背景としては、低迷する日本の産業を再び活性化させるためには、やはり高い理想と何が何でも実行するという行動力。新しい物を生み出す知恵と変化に対応できる機転、そしてコミュニケーション能力を備えた人材の育成が不可欠です。そのためには今までの暗記と処理能力を重視した教育のあり方を問い直す必要があると思います。

 教育を教科書だけを使ったものではなく、社会の現場に出て体験して学ぶ。またインターネットを活用して、同世代の学生が学んだことから学ぶ。そして地域の歴史を学ぶことで、アイデンティティーを作り出し、地域貢献への意識を生み出すことが必要な時代だと思います。

 また高知県で取り組まれているインターンですが、企業と学生双方ともにメリットのある形はまだ少数です。そういう意味でもコーディネートの必要性は高まってきていると思われます。

4 収益・利益を上げる仕組みを説明してください。
・郷土文化教育教材の販売
 ソフトを学校や教育現場に販売。

・インターンシップコーディネート企業・学生・学校からのコーディネート料。

 またこの事業は教育というものであるため、NPOの認可を受け、行政の適正利潤チェックのもと、寄付金も視野に入れています。利潤追求ではなく社会貢献を目指したいと考えています。

5 マーケット・顧客
(1)目標とする市場(顧客層)を説明してください。

県内小学校。中学校。高等学校。

また高知県以外の地域でも可能であるが、当面は高知県内で特化していく。

(2)その市場規模はどの程度ありますか?

高知県内小学校 327校 46,348人(平成11年)
高知県内中学校 146校 27,561人(平成11年)
高知県内高等学校 50校 27,405人(平成11年)
および大学専門学校生。

(3)その市場の成長性・将来性はどうですか?

 将来性は、高知県の少子化から学生数は減少傾向にあります。
しかしそうであるがゆえに、教育の質に対する需要は高まる傾向にあります。

 社会で活躍できる人材という点から、キャリア教育の需要の高まりは十分期待できます。

(4)その市場へのアクセス方法を説明してください。(販売方法・PR方法など)

 当初はインターンのコーディネートを中心に実績を作ります。
また同時に、教職員の皆さんの意見をお聞きしながら教材作りを進めます。
(パソコンの操作方法の指導を無償で補助し、その中で学生の意見も取り入れていくなど)

 このように当初から、教育現場との連携を強めることでPRに変えていきたいと思っています。

6 ライバル(類似又は競合する製品・サービス)は存在しますか?
 Yesの場合
(1)ライバルと比較して優位であるポイントは何ですか?(新規性・独創性など)

 ライバルとしては、学習塾や通信添削業者などがキャリアに関する事業をはじめています。しかし、地域に根ざしたものは私の知る範囲ではありません。

 また同様にETIC.が中心になってやっているキャリアナビゲーションプラグラムがありますが、こちらとはライバルというより是非連携してやっていければと思っています。理念が本当に素晴らしいからです。キャリナビに我々独自の高知県の地場産業の情報を提供し、またキャリナビからは都会のインターンに関して情報を提供してもらおうと考えています。学生の視野が広がることと思います。

 またインターン体験談などは、学生それぞれの率直な感想としてそのままHP上にのせ、東京や大阪の子供達からの質問も受け付けられるようにしたいと考えています。高知県に対し興味を持ってくれる学生が増えることを期待しています。キャリナビHP http://www.career-navi.etic.gr.jp/

(2)その優位性を持続・継続させる手段・方法を説明してください。

 インターンに参加する人は今後もどんどん増えていくと思われます。県下の中学生のインターンもはじまりました。継続という意味では、インターンを体験した学生に、学んだことをフォーマットに従い記入してもらう形にしますので、自己増殖的にコンテンツが増えていくしくみであります。

 高知県の産業全ての体験談を載せたお仕事紹介百科事典という教材を目指します。また高知県の歴史上の人物に焦点を当てる教材は、高知大などの文系学科の学生などに協力を求め、大学の勉強にリンクした形で協力してもらいたいと思っています。また教材は、学生に使いやすいように常に改定し、興味を持った小中学生はスタッフとして参加してもらえるしくみも作り出します。

(3)ライバルと比較して弱点は何ですか?

・キャリナビのように、国からの援助を期待できない。
・高知だけを対象にしているということで広がりがない。
・教育現場との融合が本当にできるのか?

(4)その弱点を解決する手段・方法を説明してください。

 お金については本当に良い物を作ればお金は必ずついて来るものだと思っています。また対価を要求できないものならやる意味がないという意気込みでやっていきます。次に対象が狭いということですが、都会への一極集中の時代はもう終わりで、今後は地域教育の重要性が高まっていくと思います。

 最後に教育現場との融合は難しい問題ですが、今までのものを補完するものとして認めてもらいたいと思います。今までの教育を否定するものではないということです。またインターネット教育という新しい分野をPRしていきたいと思います。

 Noの場合 
(1)新規性・潜在需要を説明してください

7 事業計画の実現性
(1)事業計画が実現可能な理由を説明してください。
(技術的根拠、知的財産権の所有状況、申請者等の能力・資格など)

 技術的には、HTMLを越えるものではありません。
 私の能力は対したことはありませんが、高知県でインターンに関しては第一人者であると自負しています。東京でのインターン経験(1年間)また高知でもインターンを経験し、インターン生の声も多数聞いています。また高知県内でのネットワークも高知の学生では一番あるのではと思っています。

 企業の採用担当者の方々から聞いた、新卒採用の問題点なども生かせると思いますし、またETIC.や関東・関西の教育に興味のある学生たちとのネットワークがあります。

(2)実現するための問題点は何ですか?

 教育の現場との連携。
 またインターンに関する正しい認識をあらゆる場の人に持ってもらわなければならない。

(3)問題点を解決するための手段・方法を説明してください。

 セミナーや執筆により、インターンや地域教育のあり方を伝えていく。

8 リスク管理
(1)事業を継続していくうえでのリスクを説明してください。

 リスクは、在庫を抱えるというような心配はありませんので金銭的には特に考えていません。

 一方、地域教育という面には前例もあまりないし、答えも1つではないので試行錯誤だと思います。

多様な考え方や意見を取り入れられるよう、排他的にならないように努力したいと思います。

(2)そのリスクを回避、軽減する手段・方法を説明してください。

・コンテンツには色々な視点を取り入れられるような工夫。
・文責というものをきちんとして、思想的に偏らないような工夫をしていく。
・自己満足に陥らないように、実際に使った学生の意見を反映していく形を作りだす。

9 資金計画
(1)事業化のために必要な資金はどの程度を想定していますか?

省略・・・

(2)「借入資金」はどこから調達する計画ですか?

 個人や企業からお金を集めようと考えています。銀行からの借入も将来的には視野に入れていますが、基本的には私たちの事業について理解していただけるよう、サービス向上について努力することが前提であると思います。また資金を集められないのであればプランに問題があると考えています。

10 収支計画(予測)
省略・・・

11 現在の進捗状況と今後の展開予定・目標
 この事業は、現在活動しているFUSEというネットワークを基礎としたものです。もう既にスタートしており、できる事からはじめています。

 上記の収益モデルは、小中高の教育現場に働きかけ、インターンに関する事業委託を受けた場合を想定しています。しかし現状では全く予想がつかないというのが本音です。

 当面は独自の教育コンテンツを作りながら、それを売り込んでいく作業を続けていくことになると思います。卒業後は兼業という形で自分のキャリアアップをしながらチャンスを伺っていきたいと思っています。

 

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