収益を上げる形態は3ステップを考えています。
<第一ステップ>
高知県ファンによるデータベースを構築することで観光地や特産品販売の営業をサポートし、弊社が獲得した顧客実績をもとに手数料を頂きます。例として、高知の特産品を販売している会社をサポートする場合は、データベースの中から興味を持ちそうな年代などを抽出し、ピンポイントでメールやDMを発送します。ここではインターネットが使える層と、あまり使えない層を分けて考えます。
インターネットが使える層には、弊社のホームページを有意義に利用してもらおうと考えています。弊社のホームページは、高知県に関するポータルサイトを目指し、高知県に関する色々な情報を提供していきます。その中でメールニュースを登録できるようにします。メールニュースの内容は、高知の新商品情報。安い旅館情報。温泉情報。取れたて野菜情報など・・・。ここで登録してくれた人はそのまま購買意欲のある消費者となります。
インターネットが使えない層は、高知県の絵葉書というように季節ごとにお葉書を送っていきます。このお葉書には高知の紅葉を同封したり、よさこいの写真を同封したり、小学生の絵日記を同封したりと、高知への気持ちを高める工夫をしていきます。イメージは「馬路村」の戦略です。
このようにインターネット・故郷からのお葉書により、割引券の発行代行や優先予約などを行い、商品販売のサポートを行なっていきます。データベースそのものを切り売りしていくビジネスモデルの段階です。
<第二ステップ>
第一ステップはデータベースを基にした仲介業でしたが、この段階では弊社も商品を販売していきます。我々は高知県では当たり前で商品にならないと思われている商品を発掘し、都会で売っていきます。
例えば「りゅうきゅう」という野菜があります。高知県では珍しくない野菜ですが、県外では全くと言って良いほど食べられていません。弊社はそんな商品の調理方法なども情報発信していきます。また情報発信だけでなく、実際に「りゅうきゅう」を食べてもらう機会を作ることも考えています。
現在東京の吉祥寺に高知県のアンテナショップがありますが、そういう場所で「りゅうきゅう」を使った高知のお料理教室を主宰し、「りゅうきゅう」をPRします。また「りゅうきゅう」が美味しく食べられる土佐料理の料亭などを紹介することも考えています。
また物だけでなく高知県独自の野球キャンプだより、桜だより、初鰹、鮎・アメゴなど地域情報も充実させ、新聞ではあまり伝えないような情報を有料で提供します。
ネット上では採算が取れにくい有機野菜の直販ですが、弊社は高知県ファンに特化しているため、農家の都合に合わせた販売も可能だと思っています。具体的には消費者が欲しい農産物を作っている農家に前もって代金を支払っておき、収穫した時に発送すると言うものです。もちろん弊社は仲介です。高知の無農薬の野菜がいつでも良いから欲しいと言う大変コアな顧客のデータベースを持てる弊社にしかできない販売方法です。文旦には手ごたえがあります。
<第三ステップ>
第三ステップは、完全に採算が取れるデータベースを構築した段階として書き進めます。
ここでは県の観光課や市町村独自でやっているPRとの連携を考えています。高知県内の観光に関するパンフレットは、おそらくそれぞれが独自に作成しているため、様式もコンセプトも市町村ごとに違うのが普通です。もっとコンセプトなど連携すればインパクトも倍増するという思いを持っています。費用対効果を考え、重点投資すべきところに多くの資金を投資することもできるのです。
弊社のアイディアでは、料理番組を製作しているテレビ局との連携も可能だと考えています。双方にメリットがある形が実現できると思います。
また進んで個人的な意見としては、県の観光課は県から離れるべきだと思います。そして民間の企画会社と連携を深め、インパクトのあるPRを目指すのです。もしそうなったとすれば、我々は県から独立した観光課と合併し、さらにデータベースを管理するNPO法人と、企画を担当する企画会社に分割したいと思います。企画会社は何社か作り、競争して常に新しいものが生まれるようにしたいと思います。NPO法人とするのは、民間と行政の間という意味で、別のNPOとも競争し、会計も一般に公開して最も効率の良い経営ができるようにするためです。またデータベースの管理を個人に悪用されないように県民全てでチェックできるようにします。
<データベースを構築するキラーアプリケーション>
さて、ここまでデータベースを確立することを前提に話を進めていました。しかし本当に難しいのはこのデータベースの確立です。弊社はデータベース作成の方法論としてよさこい祭りを活用しようと思っています。
よさこいは今、全国各地に広がっています。その勢いは年々強まっています。また北海道が元祖と思っている県外の方は多数おり、それに対し歯ぎしりしている高知県出身者もいます。我々は事業の立ち上げとしてまず「全国縦断よさこいツアー」を企画します。これが学生ベンチャー企業である弊社にしかできないキラーアプリケーションです。
全国各地で行なわれている「よさこい」ですが、そのお祭りを生み出したのは学生の力であると言えます。また我々と同世代の学生チームが全国各地で活躍し、熱狂しています。彼らと交流を持ち、ネットワークを構築してデータベース化できるのは我々だけと自負しています。
さてこの「全国縦断よさこいツアー」ですが、全国全てのよさこい祭りに参加しようという企画です。このようなビジョンを持った踊り子チームはいまだかつて在りません。お金も時間も体力もいるからです。しかし一方でこれを成し遂げれば注目度、知名度は確実に上がります。インターネットで一番重要なものは、その存在を知ってもらうと言うことです。このことから「全国縦断よさこいツアー」は、知名度とデータベース構築の一石二鳥の戦術なのです。
まず資金面です。よさこいには多大なお金が必要です。このお金は企業協賛と寄付金で賄おうと思います。企業協賛は全国各地で協賛企業の商品をPRするということがミソです。全国各地で取材を受けると思いますが、その際法被に協賛企業の広告を縫いこみPRします。またビラ、サンプルの配布も可能です。そういうことを売りにお金を集めようと思います。また寄付金ですが、お祭りのある地域に住む高知県出身者のご協力を得られるように考えています。飲み物やお弁当のディスカウントなど現物での寄付は得やすいと思います。
次に踊り子の確保ですが、高知の踊り子チームの協力とお祭りのある地域の方を巻き込みます。高知の踊り子チームには、自分のチームの法被を使ってもらいます。また地域ごとに、よさこいを踊りたいという方は多いと思います。高知県で大学生活を送った方なども含めてです。踊りの振り付け・音楽はインターネットでダウンロードか、ビデオで取り寄せてもらい前もって個人で練習できる体制を作ります。集合場所・全体リハーサルの時間もHP上に詳しくアップします。こうして各地の踊り子の数を確保します。
本隊の役割は、各地のお祭りでの連絡係と集合場所の確保。また協賛の入った統一の法被を揃えます。その土地にいる学生との連携を強め、協力をしてもらいます。このことが我々にしか実現できない理由です。
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