人を見る眼、先を見る眼
アマゾンのホームページから引用した書評です。
著者は大学卒業後、1958年に第一物産(現・三井物産)に入社し、2年目にはアルゼンチン、ブエノスアイレスに赴任した。1966年ニューヨークに赴任、6年間を過ごした後、間をあけて3回にわたり、通算13年間のアメリカ生活を経験している。業務部長時代には、大幅な組織改革、業務改革も断行した。米国三井物産社長、三井物産代表取締役副社長、デュポン社外重役を歴任し、三井化学副会長を務める。
そんな著者が事業や経営の経験のなかで培った「知恵」や、アメリカで、そして日本で仕事を通じて知り合った人々から得た「知恵」を88の項目でまとめたのが本書である。88の言葉は、「エレガント・カリスマ」「脂肪分五割カット」などおもしろみのあるものから、「男子、家を出ずれば、7人の敵あり」など故事から引用されたものまでさまざま。内容も同様で、著者自身が「平成の竜馬」を自認するだけあって、たとえとして坂本竜馬の逸話が引用される一方、アメリカの著名な起業家、経営者などの言葉を引いている部分も多い。
若い世代の視点で見ると、後者の方が共感しやすく、なるほどとうなずける内容である。特に、「アメリカの経営に学ぶこと」という章は、キャッシュフロー経営やスピード経営など、「アメリカンスタンダード」という言葉が意味するものを、長く国際的な舞台で活躍してきた著者ならではの視点で、わかりやすく解説してくれている。(入倉由理子)
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